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原因と結果、結果と原因。 [雑記]

原因と結果を取り違えると、妙な結論が出てきます。

ーー引用します
 “新聞派”は3高——高収入、高モチベーション、高既婚率
ーーここまで

とは、ITmedia, Inc.のこのページ http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0705/11/news074.html の記事の見出しです。
本文は見て頂くとして、この見出しと結果に関してみなさんはどう思われますか?
私はこの記事の結論として、

 テレビやインターネットよりも「新聞」を世の中の動きを知る情報源と考えている人のほうが、「高収入」で、仕事に対して「高モチベーション」で、「高既婚率」である

と受け取りました。が、私が出したこの結論は、本当にアンケート結果から導き出せるものなのでしょうか?

一般的に「Xが高いときYが高い」というアンケート結果から、「Xが高いほうがYが高い」というだけの結論は出てきません。逆に、「Yが高いほうがXが高い」というほうが理にかなっている場合があります。これは一般的に「原因と結果の取り違え」といい、アンケートなどの統計で結論を一番間違えやすく、また、結論の「表現」も間違えられやすいものです。
このことを頭に入れてこのアンケート結果について考察したならば、この場合は、むしろ以下のように考えるのが、私は自然だと思います。

・高収入であるために、月4000円ほどの新聞購読費を支払うことができ、新聞を読むことができる率が高い
・既婚率が高いために、家族からの要望で新聞を購読する割合が高く、新聞を読むことができる率が高い
・既婚率が高いために、(家族のため、仕事に対して高モチベーションを保ち)新聞を読むことができる率が高い

したがって、同じアンケート結果から、私が結論を述べるとするならば、

・月4000円ほどの新聞購読費は、新聞をひとりで読むには高すぎる

となります。実際、この金額は私の場合、プロバイダに支払っている料金よりも高く、ほぼ月々の電気代に匹敵します。

誰の本だったか忘れましたが、たしか、

 ウソがある、いまいましいウソがある、そして統計がある

という文をみた記憶があります。また「統計でウソをつく方法」という本もあります。
ですから、なおのこと、統計結果の解釈は、ありとあらゆる状況を考えた上で一番妥当な結論を探さねばなりません。まったくもって統計は難しいのでした...



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